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ほんとに雑記帳です。
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以下の発言は1988年5月4日、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴで開催された国家戦略フォーラムでのレーガン大統領の発言である。


情報源は、レーガン大統領図書館(Ronald Reagan Presidential Library)のHPである。大統領図書館は大統領記録法(Presidental Records Act)に基づいて、国立公文書記録局(NARA)によって管理されている。所在地はカリフォルニア州シミバレーだがHPのドメインはテキサス大学オースティン校(州立)となっている。しかし、国立公文書記録局(NARA)のリンク先であるので公式記録である。


当然のことではあるが、インターネットで誰でも閲覧可能である。


以下の発言に登場するMr.Friedmanなる人物は、国家戦略フォーラムの副議長である。


Mr.Freidman. Mr.President, the fifth and final question of this session is this: What do you consider to be the most important need in international relations?


フリードマン氏:大統領、5番目にしてこのセッションの最後の質問ですが、あなたは、国際関係において、最も大切なものは何だとお考えですか?


The President. The important -- --


大統領:大切な-


Mr.Friedman. What do you consider to be the most important need in international relations?


フリードマン氏:あなたは、国際関係において、最も大切なものは何だとお考えですか?


The President. Oh, my goodness. [Laughter] That is quite a question, and how to get at it? I think the need is, well, just actual frankness and a desire for a peaceful solution.


大統領:なんとしたことだ!(笑) これは問題ですね、どうやって突き止めたらいいのか?私が考えるには、必要なものは、現実の率直さと平和的解決の希望でしょう。


I think may be I'd answer it this way: In my frustration sometimes -- you know, actually, if if you count some of the things going on in smaller countries and all, there've been about 114 wars since World War II. But I've often wondered, What if all of us in the world discovered that we were threatened by a power from outer space -- from another planet.

 


このように答えることができると思います。私の不満ですが、あなたも知っているとおり、実際、もし、全世界で発生している出来事を数えると、第二次世界大戦以来、114の戦争がありました。しかし、私は思います。世界中のすべての人々が、宇宙から、他の天体からの勢力に脅かされているとしたらどうでしょう。


Wouldn't we all of a sudden find that we didn't have any differences between us at all -- we were all human beings, citizens of the world -- and wouldn't we come together to fight that particular threat.

 

突然、すべての人々がそのことに気づいたら、私たちの間の相違などはなくなってしまうでしょう。私たちは、すべて人類であり、世界市民です。そして、その特別な脅威と戦うために協力するとしたら。


Well, in a way, we have something of that kind today -- mentioning nuclear power again. We now have a weapon that can destroy the world, and why don't we recognize that threat more clearly and then come together with one aim in mind: How safely, sanely, and quickly can we rid the world of this threat to our civilization and our existence.


ある意味では、今日、私たちはその種の何かに直面しています。ふたたび核の力に言及しますが、私たちは今、世界を破壊できる兵器を持っています。なぜ、私たちは、その脅威をはっきりと認識し、心をひとつにしてその目的に向かって協力しないのでしょう?我々はどれだけ、安全に、健全に、そして素早く私たちの文明と存在に対するその脅威を取り除くことができるでしょうか。





レーガン大統領は、第40代アメリカ合衆国大統領(1981年-1989年)であった。ハリウッド俳優出身で、カリフォルニア州知事を経て、大統領になった人物である。レーガノミックスと呼ばれる一連の経済政策や「力による平和」戦略で有名であり、ソ連を内部崩壊に追い込み、冷戦を終結に導いた。


また、"The Great Communicator"と呼ばれたほどの抜群のコミュニケーション能力でも有名であったが、発言にはエイリアンの存在とその脅威を示唆したと思われるものがたびたびみられたことでも話題となった。現在では複数の動画投稿サイトで見ることができる。


上述の発言は、そのひとつと考えられているものである。もっと有名な発言もあるが、今回これを書いたのは、短いからである。読んでもらえるとわかると思うが、一部分(青色で強調した部分)だけを取り出すと、エイリアンの存在と脅威を示唆しているとみえなくもない。


しかし、すぐその下を読むとわかるとおり、エイリアンの存在と脅威は、核兵器の脅威の比喩として用いられているのである!


発言内容については、一部分を取り出してそのことについて検討するのではなく、全体を見渡して検討することが必要である。(もちろん、そのことをよくわかった上で、世論を誘導するために意図的に発言の一部だけがクローズアップされることもある)


実は、今回この発言を取り上げたのも、さいわい、エイリアン発言が、国家戦略フォーラムのQ&Aセッションでのことなので、さすがにこれはその質疑の部分だけ取り出しても問題ないであろうと思ったからである。


UFOの存在を信じる人たちに言いたいのは、政治家の発言にしろ何かの資料にしろ、自分たちの信じる説に都合のいい部分だけを抜き取ってはならないということだ。


UFOが存在しないと信じる人たちのその点で主張は、正しいと考えられる。よく言われるように、ワンフレーズだけ取り出すのはおかしいのだ。しかし、どうしてそれを調べようとしないのだろう。


というのも、この発言で単にエイリアンの脅威は核兵器の比喩として用いられていると考えるにはあまりにも奇妙なのである。


それは、
・全く存在しないものの存在を仮定するのは無理がある、ということである。


このブログで取り上げたことがあるが、アメリカは1969年にUFOは存在しないという結論を出し、軍の公式のUFO調査機関「プロジェクトブルーブック」を閉鎖している。以来、一貫してアメリカ政府はUFOは存在しないという立場を崩したことはない。


核兵器の脅威をありもしない仮定でたとえるのは、現実味に欠けており、かえって核兵器の脅威を小さく見せているように思える。本当に、核兵器の脅威の前に結束できるとは信じこませにくい。


実際、その世界の存在を脅かす脅威があれば、その世界の中の差異は消滅し、結束するであろうというのであれば、誰もが知っている歴史的事例で例えた方が、よほど説得力があるし、現実味もあると思うのである。


例えば、古代ギリシア世界において、いろいろな対立があったが、超大国アケメネス朝ペルシアの脅威を前に結束し、撃退に成功している。(ペルシア戦争)


また、その当時の超大国オスマントルコ帝国に対して、ヨーロッパ世界の諸国は結束して対抗した。(とはいっても、なかなか結束できなかった上、かなり長期間苦しめられたが)


・当時は、宇宙人の存在を仮定できても人類社会に対する脅威と考えることは難しい時代だった。


仮に、百歩譲って核兵器の脅威の例えとして宇宙人の存在を利用することに無理がないとしても当時の時代状況では、宇宙人を地球人にとっての邪悪な存在と想定することは難しかったのである。


それは、1982年に公開された映画「E.T.」(スティーブン・スピルバーグ監督作品)の影響である。この映画は、当時映画史上最高のヒットとなっており、この映画で、宇宙人と地球人の少年との心の交流が描かれた。


直接の関係があるかわからないが、1983年3月17日付けの海部元首相(ただし、当時は自民党文教制度調査会長)の「夢を信じたい」という有名な原稿(香川県高松市の自民党県連関係者宛らしい)もはじめからUFOを脅威とは全くみなしていない。それどころか、UFOは「夢」なのである。


・レーガン大統領は、「エイリアンの脅威を認識すれば世界が結束するように、核の脅威を認識すれば世界は結束する」の例え方の無理


これには、暗黙の前提があり、それは「我々は現在、核の脅威を認識していない」というものである。


ところが、一般大衆は核の脅威を認識しているのである。かなり古くなるが、1962年のキューバ危機で米ソの対立は世界戦争の危機に発展した。また、1983年の映画「ウォー・ゲーム」では、パソコン少年が、アメリカのNORAD(北米航空宇宙防衛司令部)のコンピュータに割り込んで、米ソが核戦争の寸前になるという、実話を元にしたといわれるものがあった。(この映画自体は核兵器ではなくコンピュータネットワークの危険性に焦点が当てられていたが)


また、政治家レベルでも核兵器の脅威ははっきりと認識されていた。
ざっとあげてみると、

1982年 米ソSTART(戦略兵器削減交渉)開始
1985年 米ソ首脳会談(ジュネーブ)(6年半ぶり)
1986年 米ソ首脳会談(レイキャビク)
1987年 米ソINF(中距離核戦力)全廃条約調印
         米ソ首脳会談(ワシントン)
1988年 米ソ首脳会談(モスクワ)


さらに、アメリカは大陸間弾道弾を無力化するために、1983年にSDI(戦略防衛構想)を打ち出している。


核兵器の脅威を一般国民も政治家もよく認識していたのである。それにもかかわらず、人類社会は結束などしていなかったことは明らかであり、レーガン大統領の発言とは現実は異なっていた。


レーガン大統領のエイリアン発言はたしかに比喩として用いられている。しかし、発言内容や当時の状況を考えるとどうも発言には何かの意図があるように思われる。(だからといってここにある情報だけからはとてもエイリアンの存在の示唆を意図しているという結論は出せない)

 

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